こんにちは、あっきー(@hitokara_akkie)です。
私が以前働いていたコールセンターで、うかつにも勤務中に感動して泣いてしまった出来事がありました。
ふと思い出したので、もし時間のある方は見てみてくださいね。
よくある問い合わせのはず・・・だった
通信販売のコールセンターで、アルバイトオペレーターとして働いていた日の出来事です。
もうすぐ冬ろうかという、肌寒い日でした。
いつものように、ひっきりなしに注文の電話を取っていたときのこと。
1本の電話がかかってきました。
「いえ・・・、すみませんね、実は確認したいことがあって・・。」
かなりご年配の男性でした。
「実は、、、部屋の隅にお宅の通販会社の段ボールがありましてね。。。」
「いや、お宅の会社は初めてなんんですよ・・・。」
「いや、注文してないんですよ・・・。」
注文を受けるときに、まず電話番号をお客様に伺って、その電話番号を受注システムに入力します。
そうすると、その電話番号で登録されている顧客一覧画面が開くようになっています。
「あ、はい・・。×××ー△△△ー〇〇〇〇です。名前は□□太郎です。」
(えーっと。。。この番号の登録は・・・あった!)
(あれ?この電話番号の登録は・・花子さんになってる。。)
「いえ、そんなはずは・。。だって荷物が届いてるんですよ?」
「いや、開けていません。開けると返品できなくなるでしょ?」
「そうですか・・・。じゃあとりあえず中身を見てみますね・・・。」
ゴソゴソ・・・・。
1分ほどして、、、
「中身は、セーターですね・・・」
「タグですか・・・。えーっと・・・△△って書かれていますね。。。」
とっさに本来は見てはいけない花子さんの購入履歴を開き、確認してみました。
すると、
あった・・・!!!
確かに、お客様がおっしゃったブランド△△のセーターの購入履歴が見つかりました。
でも、、、お客様に言えない・・・。
どうしよう・・・。
でも、伝えなきゃ・・・。
でも、ルールはルールだし・・・
ええい、いいや!!
「今は一人暮らしだから、ないはずだよ?」
(ひ、一人暮らし。。。。。!?)
「そうですよ?」
本来ならここらへんで、「やはりこちらの電話番号で太郎様のご登録は見つかりませんね・・・。」というオペレーションをしなければならなかったのですが、
そこはかとなく、伝えなきゃ!という思いが働いたのを覚えています。
(言っちゃったー!!これ、モニタリングされてたらあとで怒られるよ・・・)
「もしかして、花子の登録がありますか?」
「花子は通信販売なんてめったに利用しないし・・・。それに、花子は先月他界しました。」
(え!!お亡くなりになってる・・・!?)
この時点でお客様の口から花子様の名前が出てきたのと、ご本人がお亡くなりになられている場合は、代理として購入履歴の開示をしてもかまわないルールになっていました。
「そうでしたか。。。花子がセーター買ってましたか?」
「え、男性物?・・・Lサイズですか・・?」
「私、Lサイズのセーターよく着るんですよ。ここらへん寒いでしょ・・・。」
(これ、プレゼントだよね‥‥絶対・・・・)
この時点で私涙目。
(この時点でもう涙声)
「あぁ、、、」
少しの沈黙のあと、
「そうでした。私、今月が誕生日でした。。」
「自分のことなのにすっかり忘れてましたね・・・」
涙止まらない。
「そうか。。。。誕生日プレゼントか。。。。」
「そうか。。。ありがとうね。」
「そうかそうか。。。」
そのあとも、何度もそうかそうか。。。とつぶやいて、
「ありがとうね、大事に使わせてもらいますよ。」
「ありがとうね。」
「失礼しますね。」
最後にそういって電話が切れました。
その後、私、
仕事になりませんでした。
とりあえずトイレに駆け込んでちょっと落ち着いて仕事に戻ったのを覚えています。
何気ない殺伐とした通販のコールセンターで、こんなに心が締め付けられそうで温まった経験は後にも先にもありませんでした。
誰かが誰かを想うって、素敵だなと改めて思いました。
そして、コールセンターの仕事の醍醐味を味わったような気分にもなりました。